フラッグシップミラーレスカメラとは?
フラッグシップミラーレスカメラとは、プロフォトグラファー向けに制作された高性能ミラーレスカメラのことです。
オートフォーカス性能や連写性能、動画撮影性能などが高レベルでまとめられており、プロフェッショナルな撮影現場でハイクオリティな写真や動画を記録できます。
防塵防滴仕様や堅牢性、耐久性なども優れており、ウィンタースポーツなどの極寒での撮影やイベントなど動きながら撮影する場合でも故障や破損の心配が少なく、大切なシャッターチャンスを逃さず撮影できます。
ボタンやダイヤルなども操作しやすいように配置されており、ファインダーや液晶モニターも被写体を確認しやすいため、スムーズに撮影することができます。
このようにスペックや信頼性、操作性などが高い次元でまとめられたフラッグシップミラーレスカメラですが、製品選びにこのような悩みはないでしょうか?
カメラの選び方を詳しく知りたいわ?
カメラの特徴や機能を詳しく知りたいな?
今回はこのような悩みを解決していきたいと思います。
フラッグシップミラーレスカメラの選び方
フラッグシップミラーレスカメラはプロフォトグラファーが業務で使用することを想定して開発されており、一般的なカメラと比較して性能が大幅に向上しているため、項目ごとにわかりやすく解説します。
画質や速度
フラッグシップミラーレスカメラは最新の撮影素子や高性能な画像処理エンジンを搭載しており高画質で写真や動画を撮影できます。
高画素にも関わらずノイズが少ない高解像度を実現しており、ISO感度を大きくしても高画質を実現しています。
高性能な画像処理エンジンを搭載しているため高画素にも関わらず秒間30コマ以上の連写性能を実現しており、スポーツやイベントなどでシャッターチャンスを逃さず記録できます。
被写体を高画質で記録したい場合や動きが速い被写体を撮影したい場合は、フラッグシップミラーレスカメラを検討してみてください。
オートフォーカス性能
フラッグシップミラーレスカメラは一般的なミラーレスカメラと比較してワンランク上のオートフォーカス性能があります。
1秒間に120回の演算によりオートフォーカスや自動露出ができるミラーレスカメラもあり、スポーツやイベントなど状況が目まぐるしく変わるシーンでも追従することができます。
秒間30コマの連続撮影でもオートフォーカスできるため、ピントがあった高精細な映像でシャッターチャンスを記録できます。
リアルタイム瞳オートフォーカスやリアルタイム動物オートフォーカス、リアルタイム鳥オートフォーカスを搭載したミラーレスカメラもあり、被写体を追従し続けることができるためピント外れなどの失敗が少なくできます。
動きが速い被写体を撮影する場合はフラッグシップミラーレスカメラの高性能が役立ちます。
動画性能
フラッグシップミラーレスカメラは動画性能についても一般的なミラーレスカメラよりワンランク上の性能を備えています。
【フラッグシップミラーレスカメラの動画性能】
・8K30Pや4K60Pなどの高画質撮影に対応した製品もあり、臨場感ある圧倒的な解像度を実現しています。
・4K120Pのハイフレームレート動画撮影にも対応したミラーレスカメラの場合は、4K解像度でスローモーション撮影が楽しめます。
・全画素から情報を読み出し4K映像に凝縮する4Kオーバーサンプリングにも対応している機種があり、ディテール再現や解像感に優れた4K動画画質を実現できます。
フラッグシップミラーレスカメラはワンランク上の高画質で動画記録できるため、映像作品つくりやイベントの記録などにおすすめです。
操作性や信頼性
フラッグシップミラーレスカメラは操作性や信頼性についても十分な配慮がされています。
【フラッグシップモデルの操作性、信頼性】
・電子ビューファインダーは高輝度・高精細・応答性に優れた表示パネルが採用されており、被写体をくっきりなめらかに表示できます。
・ボタン配置はシャッターや露出、絞り、ISO感度、オートフォーカスなどがボタンやダイヤルですぐに調整でき、縦グリップ一体型のカメラの場合はカメラを縦持ちした場合でも操作しやすい位置に配置されています。
・カメラ本体はマグネシウム合金など軽量で放熱性が良く高剛性、軽量な素材が使用されており、タフな撮影でも破損や故障の心配が少なくできます。
・防塵防滴構造が採用されておりホコリや雨がカメラ内部に侵入することを少なくでき、屋外撮影が多い場合でも安心です。
・高耐久シャッターユニットを採用したりメカシャッターレスのカメラもあり、シャッターの耐久性も非常に高くなっています。
フラッグシップミラーレスカメラは高性能な部品で構成されており操作性や信頼性が非常に優れているため、撮影業務などシャッターを切る回数が多い場合でも安心です。
通信機能
フラッグシップミラーレスカメラは最先端の通信機能が搭載されているため、代表的な通信機能を紹介します。
【代表的な通信機能】
・Wi-Fi6などにより高速通信が可能で撮影した写真をすぐにパソコンに転送して確認や編集ができるため、報道やスポーツ、スタジオ撮影などでスムーズなワークフローを実現します。
・LANケーブルを使用した通信にも対応しており1000BASE-Tに対応したカメラの場合は最高約1Gbpsの高速通信を実現でき、暗号化にも対応しているカメラの場合は高いセキュリティーを確保できます。
・FTP転送機能を搭載したミラーレスカメラの場合は撮影した画像を直接FTPサーバーに転送することができるためデータを安全に保護することができ、編集作業を共同で行うことで迅速に発信することができます。
フラッグシップミラーレスカメラに搭載されている通信機能を活用すると撮影データをサーバーに転送して安全に保護したり、編集作業を分担して情報発信までのタイムラグを短くできるため、メディアやコマーシャルなどの業務に最適です。
拡張性
フラッグシップミラーレスカメラは優れた拡張性があるため紹介します。
【拡張性】
・別売りのスピードライトトランスミッターを使用するとスタジオ用ストロボなどを使用できるカメラもあり、被写体を綺麗に表現できます。
・カメラとスマートフォンをUSBケーブルで接続して連携させることができる機種の場合は、被写体をしっかり確認しながら動画撮影ができます。
・カメラとスマートフォンを連携させることができる機種がの場合は5G回線を使用して撮影後すぐにクラウドストレージにデータを保存できるため、遠隔地の事務所と連携して編集作業が効率化できます。
・外部マイクを接続できるカメラの場合は高音質で動画に録音できるため、クリアなサウンドで動画撮影ができます。
フラッグシップミラーレスカメラは拡張性が高い製品があり、スタジオ用ストロボや外部マイク、スマートフォンなどと連携して効率的なワークフローを実現できます。
おすすめレンズ・メモリーカード
フラッグシップミラーレスカメラは高性能なレンズやメモリーカードと組み合わせることで高品質な写真撮影や動画撮影が実現できます。
大三元レンズと呼ばれる開放F値2.8のレンズやCFexpressメモリーカードが使用される場合が多いため紹介します。
【大三元レンズ】
大三元レンズとは開放F値2.8の明るいレンズです。
絞り開放からシャープな映像を表現でき、美しい背景ボケを活かして被写体を際立たせることができるためポートレートやアクセサリー、テーブルフォトなどの撮影に適しています。
大三元レンズについて詳しく紹介していますので、よろしければご覧頂ください。
【CFexpressメモリーカード】
CFexpressメモリーカードはSDメモリーカードと比較して約6倍以上の高速データ読み書きができ、フラッグシップミラーレスカメラでも採用されることが多いメモリーカードです。
CFexpressメモリーカードについて詳しく紹介していますので、よろしければご覧頂ください。
おすすめフラッグシップモデルカメラ
CANON EOS R3
EOS R3はキャノンのミラーレスカメラの最上位モデルですがアマチュア向けカメラの位置づけになっており、フラッグシップミラーレスカメラではありません。
有効画素数約2410万画素のフルサイズセンサーを搭載しており、電子シャッター時で毎秒約30コマの高速連写撮影や6KRAW60Pの動画撮影など高度な撮影が可能です。
縦位置グリップ一体型の筐体は防塵防滴仕様になっておりマグネシウム合金により高い剛性と放熱性を実現しており、プロフェッショナルな撮影でも活用できる仕様になっています。
スペック | |
レンズマウント | キヤノンRFマウント |
画素数 | 2670万画素(総画素)/2410万画素(有効画素) |
撮像素子 | フルサイズ/36mm×24mm/CMOS |
撮影感度 | 標準:ISO100~102400/拡張:ISO50、204800 |
連写撮影 | 電子シャッター:最高約195コマ/秒(カスタム)約30コマ/秒(高速+)/メカ・電子先幕:最高約12コマ/秒 |
シャッタースピード | 電子:最速1/64000秒/電子先幕・メカニカル:1/8000秒~30秒 |
液晶モニター | 3.2型(インチ)/415万ドット |
ファインダー形式 | 有機ELカラー電子ビューファインダー |
ファインダー倍率 | 0.76 倍 |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100/100 |
専用電池型番 | LP-E19 |
撮影枚数 | ファインダー使用時:440枚/液晶モニタ使用時:760枚 |
記録メディア | CFexpressカードTypeB/SDカード/SDHCカード/SDXCカード |
スロット | ダブルスロット/CFexpressカードTypeB/SDカード |
防塵・防滴 | ○ |
5軸手ブレ補正 | ○ |
4K対応 | ○ |
動画記録画素数 | 6K(6000×3164)59.94fps/C4K(4096×2160)119.88fps/4K(3840×2160)119.88fps |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
幅x高さx奥行き | 150×142.6×87.2 mm |
重量 | 822 g |
SONY α1 ILCE-1
有効画素数約5010万画素のフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラで、毎秒約30コマの高速連写ができるためシャッターチャンスを逃さず捉えることができ、スポーツやイベントなどの撮影に最適です。
8K30Pの高精細な動画撮影に対応しているため画面細部まで表現でき、8Kモニターで没入感ある映像を楽しめます。
Wi-FiやLANケーブルでパソコンと接続して撮影した写真や動画を即座に転送できるため、編集や確認が迅速にでき、報道やスポーツ、スタジオなどの撮影をスムーズに行えます。
スペック | |
レンズマウント | α Eマウント |
画素数 | 5050万画素(総画素)/5010万画素(有効画素) |
撮像素子 | フルサイズ/35.9mm×24mm/CMOS |
撮影感度 | 標準:ISO100~32000/拡張:ISO50~102400 |
連写撮影 | Hi+:最高約30コマ/秒(AUTO/電子シャッター時)/Hi+:最高約10コマ/秒(メカシャッター時) |
シャッタースピード | 電子:1/32000~30秒/メカニカル:1/8000~30秒 |
液晶モニター | 3型(インチ)/144万ドット |
ファインダー形式 | 電子ビューファインダー Quad-XGA OLED |
ファインダー倍率 | 0.9 倍 |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100/100 |
専用電池型番 | NP-FZ100 |
撮影枚数 | ファインダー使用時:430枚/液晶モニタ使用時:530枚 |
記録メディア | CFexpressカードTypeA/SDカード/SDHCカード/SDXCカード |
スロット | ダブルスロット/SDカード・CFexpressカードTypeA×2 |
防塵・防滴 | ○ |
5軸手ブレ補正 | ○ |
4K対応 | ○ |
動画記録画素数 | 8K(7680×4320)30p 4K(3840×2160)120p |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
幅x高さx奥行き | 128.9×96.9×80.8 mm |
重量 | 652 g |
ニコン Z 9
有効画素数約4571万画素のフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラで、撮影画像を高速読み出しによりメカシャッターレスを実現しているため、シャッター故障の心配がなく高い信頼性を誇ります。
8K30Pの動画撮影に対応しており高い放熱技術により最長125分の連続撮影ができるため、スポーツや発表会、イベントなどの撮影にも余裕を持って対応できます。
防塵防滴仕様や堅牢性など高い信頼性を実現しているため報道現場や悪路走行など過酷な環境でも破損や故障の心配が少なくでき、タフな環境でも安定して写真や動画を記録できます。
スペック | |
レンズマウント | ニコンZマウント |
画素数 | 5237万画素(総画素)/4571万画素(有効画素) |
撮像素子 | フルサイズ/35.9mm×23.9mm/CMOS |
撮影感度 | 標準:ISO64~25600/拡張:ISO32相当、102400相当 |
連写撮影 | 高速連続撮影:約10~20コマ/秒/ハイスピードフレームキャプチャ+(C120):約120コマ/秒 |
シャッタースピード | 1/32000~30秒 |
液晶モニター | 3.2型(インチ)/210万ドット |
ファインダー形式 | Quad-VGA OLED |
ファインダー倍率 | 0.8 倍 |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100/100 |
専用電池型番 | EN-EL18d |
撮影枚数 | ファインダー使用時:700枚/液晶モニタ使用時:740枚 |
記録メディア | XQDカード/CFexpressカードTypeB |
スロット | ダブルスロット/XQDカード/CFexpressカードTypeB |
防塵・防滴 | ○ |
5軸手ブレ補正 | ○ |
4K対応 | ○ |
動画記録画素数 | RAW動画:8.3K(8256×4644)59.94fps/8K(7680×4320)29.97fps/4K(3840×2160)119.88fps |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
幅x高さx奥行き | 149×149.5×90.5 mm |
重量 | 1160 g |
パナソニック LUMIX DC-S1H
有効画素数約2420万画素のフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラでシネマクオリティーの動画撮影ができるため、映画撮影や動画作品づくりに最適です。
本体背面に防水仕様の放熱ファンを搭載しておりヒートシンクにより効率よく放熱できるため、動画撮影業務でも安心して使用できます。
外部端子により業務用マイクを接続でき高音質で音声収録が可能なため、映画のような迫力ある音響で動画撮影が楽しめます。
スペック | |
レンズマウント | ライカLマウント |
画素数 | 2528万画素(総画素)/2420万画素(有効画素) |
撮像素子 | フルサイズ/35.6mm×23.8mm/CMOS |
撮影感度 | 標準:ISO100~51200/拡張:ISO50、102400、204800 |
連写撮影 | メカシャッター/電子先幕時:約9(AFS/MF)約6(AFC)コマ/秒/電子シャッター時:約9(AFS/MF)約5(AFC)コマ/秒 |
シャッタースピード | 1/8000~60秒 |
液晶モニター | 3.2型(インチ)/233万ドット |
ファインダー形式 | 有機EL(OLED)LVF |
ファインダー倍率 | 0.78 倍 |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100/100 |
専用電池型番 | |
撮影枚数 | ファインダー使用時:380枚/液晶モニタ使用時:400枚 |
記録メディア | SDカード/SDHCカード/SDXCカード |
スロット | ダブルスロット/SDカード×2 |
防塵・防滴 | ○ |
5軸手ブレ補正 | ○ |
4K対応 | ○ |
動画記録画素数 | 3:2 6K(5952×3968)24p/C4K(4096×2160)59.94p/4K(3840×2160)59.94p |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
幅x高さx奥行き | 151×114.2×110.4 mm |
重量 | 1052 g |
富士フイルム FUJIFILM GFX100
フルサイズセンサーより約1.6倍大きいラージセンサーを搭載しており有効画素数約1億画素を実現しているため、高精細な映像を記録することができます。
USB Type-C端子やHDMIマイクロ端子、マイク端子、ヘッドホン端子、リモートレリーズ端子など豊富なインターフェイスを搭載しているため高い拡張性を実現でき、USB Type-C端子を使用して電源供給しながらの撮影も可能です。
4K30Pの動画撮影に対応しており、ラージフォーマットによる豊かな階調再現性や高感度により立体感や空気感がある映像表現ができるため、映像作品づくりに最適です。
スペック | |
レンズマウント | Gマウント |
画素数 | 1億200万画素(有効画素) |
撮像素子 | 中判サイズ/43.8mm×32.9mm/ベイヤーCMOS |
撮影感度 | 標準:ISO100~12800/拡張:ISO50、25600、51200、102400 |
連写撮影 | 約5コマ/秒/約2.9コマ/秒(電子シャッター使用時) |
シャッタースピード | 電子:1/16000秒~60分/電子先幕・メカニカル:1/4000秒~60分 |
液晶モニター | 3.2型(インチ)/236万ドット |
ファインダー形式 | 有機EL電子ビューファインダー |
ファインダー倍率 | 0.86 倍 |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100/100 |
専用電池型番 | NP-T125 |
撮影枚数 | ファインダー使用時:740枚/液晶モニタ使用時:800枚 |
記録メディア | SDカード/SDHCカード/SDXCカード |
スロット | ダブルスロット/SDカード×2 |
防塵・防滴 | ○ |
5軸手ブレ補正 | ○ |
4K対応 | ○ |
動画記録画素数 | DCI4K(4096×2160)29.97p/4K(3840×2160)29.97p |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
幅x高さx奥行き | 156.2x144x75.1 mm |
重量 | 1155 g |
今回はフラッグシップミラーレスカメラについて特徴や選び方、 おすすめレンズ・メモリーカードなどを解説しました。
カメラの選び方が良くわかったわ!
カメラの特徴や機能が良くわかったよ!
皆様のお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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